警察学校(初任科)を卒業した後の流れを書きます。
交番で実習
どこへ行くかは運次第
初任科を卒業したらまず交番で実習があります。
どこの署のどこの交番へ行くかは卒業間際までまったくわかりません。
卒業する人数などその時の状況で大きく違いますが,基本的に大きな署ほど受け入れ人数も多いのでそういう署に行く可能性の方が高いです。
最初は金魚のフン
最初は実習指導員に金魚のフンのように四六時中くっついて交番の仕事を教わります。
掃除やお茶くみなどの雑用をこなしたり指導員のやることを見学しながら,少しずつ自分でも一般人との応対に当たったり書類を書くなどしていきます。
最初のうちは一般人にきちんと説明ができませんし,自分でも何を書いているのかわからないような書類しか作れず自己嫌悪に陥ります。
慣れない環境ですし,仕事を覚えるまではなかなか辛い時期ではあります。
指導員も運次第
実習指導員についても誰が自分の担当になるかは運次第です。
当番中は本当に四六時中一緒にいるので(同性だと寝るときまで一緒)合わない人だとつらいです。
指導員が実習生に与える影響はけっこう大きいと思います。
指導員の考え方が実習生にも反映されたり,指導員が刑事系の人だと実習生も刑事志望になってきたり。ポンコツ指導員だと反面教師になったり。
ちなみに私は大規模署の小さな交番へ配属されました。
そして指導員は超がつくポンコツで,私の警察人生の中でも一二を争うほどのひどい人間でした。
幸い周りの交番にいた方々が最高によい人たちだったのでなんとか持ちこたえましたが,それでも何度か辞めそうになりました。
この人のようにはなるまいと思うと共に,その指導員が警備上がりだったので私は警備が嫌いになりました。
これも反面教師と言えましょう。
一方で私も指導員をやりました。
自分の反省を踏まえて人間的なクズにだけはなるまいと心がけていましたが,あまりよい指導ができたとは言えません。
当時のことを思い出すと実に汗顔の至りです。
期間
交番での実習期間は私の時は4,5か月あったと思うのですが,今は短期長期共に2か月です。
ただし後述する実戦実習を合わせたら短期6か月,長期7か月と私の時より長くなってますね。
内勤実習
交通や刑事など各専務へ実習へ行きます。
専務には実習生ができるような仕事はほとんどありませんから,コピー取りなど雑用があればそういったことをするくらい。
各課が具体的にどんな仕事をしているのかを見学するのが目的です。
ホントにやることがなくて過去の捜査記録を読むくらいしかないときも多く,これはこれで地味につらいです。というか眠い。
職場実習中は実習日誌を書かないといけないのですが,このようにヒマすぎると書くことがなくて大変困っていました。
期間は私のころは2,3か月あったと思うのですが,今は短期長期とも1か月で捜査に行くのがほとんどのようです。
初任補修科
実習が終わるとまた警察学校に入ります。
初任科の時のような最底辺ではなくなり当直などの当番につくこともほとんどないので,いくぶんか楽になります。
参考~初任科生の身分
とはいってもやはり外出や外泊が制限された全寮生活ですし,走ったり柔剣道したり走ったりという生活は変わりませんが。
短期は2か月,長期は3か月です。
初任補修科は短いのであっという間に終わりますし,初任科のような濃い思い出はあまりできませんでした。
初任科+αみたいな感じ。
卒業後
私のころは初任補修科(当時は初任総合科でした)を卒業したらとりあえず一人前みたいな感じになり,次の異動で実員扱いされるようになっていました。
実習生の間は定員外ですから,実員扱いされると一人前ということであります。
今は卒業後もさらに実戦実習という実習期間があり,短期が4か月,長期が5か月だそうです。
最初の実習の時とは違ってこの時は単独行動ができるようになりますし,ある程度仕事もできるようになっている(はず)なので,仕事が楽しくなってくるころです。
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