警察官の休みの外出や旅行~いろいろ制限があります

警察の具体的な仕事

警察は呼出しが多いので,外出や旅行に一定の制限があります。
各所属で決められた範囲より外へ行くには「私事旅行届」というものが必要でした。

この私事旅行届のことは「管外」って呼んでおり,「管外出した?(私事旅行届を出した?)」とか「無管むかんで**へ行った(私事旅行届を出さずに**へ行った)」などといった使い方をしていました。

管外とは

届出不要の外出範囲は各所属で異なり,半径*km以内とか**市まで可とかっていう風に決まっていましたが,だいたい1~2時間で署に行ける範囲内であることが多かったように思います。
また宿泊をともなう場合はどれだけ近くても届出が必要でした。

いつからいつまでどこへ行きますっていう書式があってそれを書いて所属の次長まで決裁をもらわないといけませんでした。
また遠距離の場合は旅程表も必要でなかなか面倒くさかったです。

無管とは

なので休みの日でもあんまり遠くには行けません。
届出を出せばいいんですが,面倒なので出さないこともしばしばありました。

でも無管で外出していると心がスッキリとしないです。
もしも事故を起こしてしまったらどうしようとか考え(交通事故を起こしたらまずバレますので),運転に気を遣いすぎて逆に疲れてしまいます。
だったら出せよって話なんですけどね。
でも自分の所属で大きな事件が発生しているときや所属全体が忙しい時などは出しにくかったですね。

あと休みのたびに連続で出すのもちょっとはばかられました。
自分の休みなんだから関係ないんですけどね。

居住地の制限

また住むところも制限されています。
これも所属ごとにこの範囲に住みなさいと決められていて,自宅がその範囲外だと原則官舎に単身赴任です。
でも最近これはけっこう適当で半ば有名無実化しつつあるみたいで,特に三交替だとかなり遠くから通勤することも可能です。
ただ呼出しの多い刑事とかは官舎に単身赴任が多いですが。

実際はあまり管外を提出する意味がない

しかしきちんと届出を出しても,事件が起こるとそんなの関係なしに呼び出されることが多かったです。
呼び出されてだいぶ経ってから,「あれ?あんた管外じゃなかったかね?なんでいるの?」って言われたこと多数。

これには本当に腹が立っていました。
どっちにしても呼ぶのならめんどくさい届出させんなって。

一番ひどかったのは,夏休みで県外に旅行へ行くと届出をしていたにもかかわらず,出発の数時間前(つまり出発日の夜中です)にコンビニ強盗で招集されたときです。
強盗なので緊急配備がかかりますから,管外を出していない時なら招集されても仕方ない事案なのですが,管外を出している人まで呼ぶ必要ある?っていうレベルの事案です。
その時は中規模署でしたから人が足りないということもありませんでしたし。
当然旅行はすべてパーですし,キャンセル料は発生するし,貴重な夏休みもどさくさにまぎれて消えるし,正直泣きたくなりました。

自由に出歩けないのがけっこうストレス

このように管外を出していてもお構いなしに招集はあるので,休みの日も心底休みっていう感じがありませんでした。
どこかへ遊びに行っていてもなんか首にヒモをつながれているような感じです。

着信を見落としていないだろうかってことあるごとに携帯電話を確認していました。
私は警察に入るまでは,特に計画も立てずにあちこちをフラフラするのが好きだったのですが,警察に入ってからそういうことができなくなり,これが意外とストレスでした。
警察を辞めた理由の一つに挙げられるくらいです。

なので警察を辞めて一番嬉しかったのは,この「外出に制限がない」ことと「夜中や休みの日に電話がかかってこない」ということです。
当たり前のことかもしれませんが,当たり前でなかったですから。
今はその有り難さをしみじみとかみしめています。

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