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刑事の一日(日勤勤務の流れ)

警察の具体的な仕事

刑事の一日

機動捜査隊や機動鑑識などを除いて日勤なので,普通の公務員と同じく平日の朝から夕方までを基本として仕事をします。
普通の公務員と違うところは突発事案が入ることと,捜査の都合で通常勤務時間外に仕事をすることが多いことです。

日中(勤務時間内)

逮捕された被疑者(身柄と呼んでました)がいる場合は,時間制約があるのでその制約に間に合うよう優先的に取調べをします。
忙しくなると複数の身柄を担当しなければならなくなり,取調べだけで1日が終わることもあります。

取調べの合間などに取り調べたことの裏付け捜査や別の事件の捜査なんかを進めていきます。

事件の規模や種類にもよりますが,小さなものは一人で担当することも多いですし,大きなものは複数や係全体で担当します。
新聞に出るような大きな事件は捜査本部を組んで警察本部の捜査員が主体で捜査することが多いです。

また捜査をしたら当然そのことを他の人が分かるように報告書などの書類にしなければならず,その作業にけっこう時間を食います。
ですから外へ出て捜査をする時間よりも署の中でパソコンとにらめっこしてる時間の方が長いと思います。

また突発事案が入れば当然それに対応します。
平日日中の場合は,突発があれば他の係も手伝っていました。
そこはお互い様なので。

勤務時間外

尾行や張り込みなんかは夜にやることも多いです。

泥棒や性犯罪などが連続発生した時も,よう撃捜査といって次に発生しそうな現場を予想して検挙しようとしたり。

逆にそういう時間外にやらなければいけないことがない時は,積極的に早く帰るようにしていました。
いつ呼出しがあるか分からないですからね。

当直

日勤なので数日おきに当直があります。
ほとんどの県では刑事当直という初動捜査を担当する私服の当直員になるのではないかと思います。

休日~基本的に休みだけど・・・

土日祝日

日勤公務員なので,土日祝日は基本的に休みです。
ゴールデンウィークなんかもカレンダーどおり。
ただし,週末って人出が増えるせいか事案も増える傾向にあり,平日より呼出しが多いように思います。
また逮捕事案があれば,48時間以内に送致しないといけないので,土日出勤せざるを得なくなります。
さらに当直が入ることもありますから,土日2日間を丸々休めるっていうのはなかなかありませんでした。

代休が取ればいいんですが,私のいた当時はそういう思想はありませんでした。

そうは言っても昔と比べるとかなり改善された聞きます。
私が拝命した16年前でも,刑事といえば365日署にいるみたいなイメージでしたし,実際に「俺3年間休んでない」とか豪語している人もいました。
今は私的な都合があれば普通に年休取れますので,少しずつではありますが確かに改善はされてきていると思います。

盆暮れ正月

これについても普通の公務員と一緒で,盆は普通に開庁しています。
年末年始は官公庁の御用納めから御用始めまでの間は休みになりますが,当直につかないといけないので丸々休みというのはなかなかないです。

ただ29日~3日が休みだとして,29日が当直の人と1日が当直の人とではかなり違いますので,その辺で当たり年と外れ年があります。

また年末年始は意外と事案が多くて呼出しがかかることも多く,警察をやっていて年末年始をのんびりできたことはあまりありません。

呼出し

署の規模や係によって全然違うのですが,呼出しはある程度あります。
凶悪事件や火事変死をやらなきゃいけない強行犯係や鑑識係あたりは呼出しが多いです。

逆に窃盗犯係や知能犯係,暴力犯係なんかは突発事案はあまりないので呼出しは少ないです。
もちろん休日前の夜に身柄が入ると,送致のため休日に出勤しないといけないことはちょくちょくありますが,夜中に「今から来い」という緊急呼出しはあまりないです。
一方で盗犯は相手が夜中に行動する人たちなので,夜中に捜査しないといけないことも多いのが難点。良し悪しです。

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