警察車両のうち,最初から屋根に赤色灯が付いている車について書きます。
地域警察のパトカー
親パト
一般的にパトカーと言えばこれではないでしょうか。
今はクラウンがほとんどでたまにレガシィなどがあるくらい。
私が拝命したころはクラウンとは言っても排気量が2000ccしかなくて全然追いかけられるような車ではありませんでしたし,クルーというタクシーに多用されたパトカーがあるなどなかなかひどい状況でした。
ミニパト
交番などで使っているパトカー。
ソリオとかスイフト,アリオンなど車種もいろいろですよね。
県費で買われる車も多いのでしょうか,よその県へ行くと自県では見られないような車種を見ることもしょっちゅうです。
私のいた県では謎のルールがあり,ミニパトでは原則緊急走行するなと言われていました。
確かに交番にはアレな人も多いので理由は分からないでもないのですが,一般人から見たらどれも同じパトカーなのでそれはおかしいのでは?と感じていました。
ですから私はあまり気にせず緊急走行していました。
移動交番
移動交番車って言われる車が私の県にもあったのですが,本来の目的で使われたのは見たことがありません。
何にでも使う多目的車として使われていました。
ワンボックスタイプなので後ろが広く,自転車など大きい証拠品を運んだりデロデロの酔っ払いを運ぶのに便利なのですよ。
交通警察のパトカー
取締り用
交通用のパトカーは地域用のそれと違って昔から3000ccでした。
あと地域用と違って赤灯の昇降機がないので屋根が出っ張ってないです。
でも署の交通の人って四輪で取締りに出ることがあまりなく,宝の持ち腐れって感じでした。
私のいた県だけかもしれませんが。
ですから地域のパトと違って車両更新も遅く,私が拝命して数年経った後でもマニュアルのセドリックが現役で走っている所属がありました。
余談ですがマニュアルのセドリックは運転してて面白かったです。
すごくクセのある車でケツを思いっきり沈み込ませながら引っ張って急加速するのが楽しいんですよ。
あの車はもう一回乗ってみたい。
事故捜査
交通事故捜査で使う車はなぜかワンボックスがほとんどです。
事故現場で赤灯や表示板がよく見えるように車高を稼ぐため,だと思います。多分。
機動隊の車
機動隊が使うバスみたいな車を護送車だと勘違いしている人がけっこういるのですが,護送車ではありません。
輸送車なので乗せるのは警察官だけです。
大型輸送車,略して大輸(だいゆ)と呼んでいます。

中は昔の路線バスみたいな感じです。
狭いですし座席のリクライニングなんかないのであんまり居心地はよくありません。
この車は機動隊だけではなく普通の警察官の輸送にも使っています。
雑踏警備などで現地へ行くときやけん銃訓練などで訓練施設に行くときなど機動隊ではなくても以外と乗る機会は多いです。
また小さなタイプは中マイ(ちゅうまい)と呼ばれていました。中型マイクロの略だと思います。
これも護送車ではありません。

機動隊の特殊な車両については遠目で見たことしかないので説明は割愛させていただきます。
護送車
では護送車とはどんな車でしょうか。

こんな感じで多目的車などとあまりパッと見は変わりません。
しかしこの画像でもよく見ると運転席とその後ろの間に金網で仕切りがあるのが分かると思います。
またスライドドアも通常のロックに加えてさらに外から施錠するための出っ張りがスライドドアの下に見えます。
後面のドアも同じような施錠設備があります。
窓はスモークフィルムやカーテンがかけられているのでよくわかりませんが,内側が鉄格子になっています。
中からはどうやっても開けられないようになっています。
赤灯やサイレンがなぜ必要なのかはよく分かりません。
被疑者が暴れたら緊急走行するのだろうか?
ちなみにこの車も一般人から見たらパトカーなので,護送中に事案を拾うことがあります。
護送係ですからそういう事案には対応できないので,他の警察官を派遣してもらうわけですが,そんなんなら最初から赤灯とかつけなければいいのに・・・と思います。
パトカーの更新時期
パトカーってしばしば車両が新しくなっているような印象を受けるかもしれませんが,だいたいどれもボロボロになるまで使われています。
更新間際はいつ止まってもおかしくないような車をだましだまし使っていることも多いです。
三交替の部署だと人だけ交替しながら24時間延々と走り続けているわけですからそりゃあボロボロにもなりますよね。
エンジンなんて仮眠時間帯くらいしか止めませんし。
さらに高速隊になると距離がさらに伸びるし冬は塩化カルシウムを浴びまくりなのであっという間にポンコツになるそう。
コメント